2010年9月25日土曜日

トヨタ、人材育成へ残業解禁 若手指導、時間柔軟に

いや~ さすがトヨタですね。

今朝の日経新聞トップにでていましたね。

トヨタ自動車は営業や経理など、ほぼすべての事務・管理部門で「原則禁止」としてきた残業の制限を撤廃するとのことです。

労基法をはじめとするコンプライアンス、ワークライフバランス、人件費抑制等、いろんな根拠がありますが、多くの会社が残業を抑えています。

労働時間を守る事は、当たり前と言えば当たり前の事です。

しかし、トヨタは残業を復活させてでも「人材育成の再強化が必要」と判断したとのことです。

残業時間の抑制は、先輩社員から後輩社員への指導の時間を減らすという現状。逆に残業が増えれば人件費は増すことになりますが、先輩からのノウハウを伝承するメリットの方が長い目で見て大きいと考えたようです。

またトヨタは、今春から技術開発部門で、少数単位で部下を管理・指導する「係長職」を約20年ぶりに復活させています。組織のフラット化を勧めることで減っていた、中間の管理・指導者を増やすことを狙いとしたものです。

実際、多くの企業では残業抑制に加え成果主義の導入が急激に進み、人材を育てる風土が希薄になった感があります。

人が人を育てるという基本に立ち返ったわけですね。

また、関連する記事として日本生産性本部がまとめた、「新入社員の働くことの意識調査」がありました。

「デートの約束があった時、残業を命じられたらどうするか」という質問に対して、新入社員は、「残業」(82.8%)が「デート」(16.6%)を大きく上回り、仕事することに飢えているとも感じられる結果が出ています。
http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity000921.html

若い世代にも、仕事をしたいという潜在的な意識は脈打っているのでしょうか?

景気低迷が続き、トヨタといえども先が見えない円高のこの時期に、人件費の拡大が進むことになるこの判断は、さすが№1カンパニーと感じました。

№1たる所以は、「新しい流れを作る」という定義もできますね。

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