2010年11月14日日曜日

菜根譚

少し前になりますが、取引先の会長さんから「菜根譚って本を読んでごらん」と言われました。

多分、僕の心理状態を見透かされての言葉だったを思います。

正直、菜根譚という言葉すら知りませんでした。

早速読んでみようと思いましたが、しばらくそのままになってて、ネットで調べてみました。

菜根譚(さいこんたん)は、中国の古典の一で、前集222条、後集135条からなる中国明代末期のものであり、主として前集は人の交わりを説き、後集では自然と閑居の楽しみを説いた書物だそうです。
別名「処世修養篇」(孫鏘の説)。明時代末の人、洪自誠(洪応明、還初道人)による随筆集で、その内容は、通俗的な処世訓を、三教一致の立場から説く思想書だそうです。中国ではあまり重んじられず、かえって日本の金沢藩儒者、林蓀坡(1781年-1836年)によって文化5年(1822年)に刊行(2巻、訓点本)され、禅僧の間などで盛んに愛読されてきたものだそうです。

人生の指南書ともいえる名言が多く、代表的なものには・・・

「失敗や逆境は順境のときにこそ芽生え始める。」

「物事がうまくいっているときこそ、先々の災難や失敗に注意することだ。」

「成功、勝利は逆境から始まるものだ。物事が思い通りにいかないときも決して自分から投げやりになってはならない。」

があります。

これから少しずつ紹介させてもらいます。

ということで、今日は一つ。

【前集1項】
道徳に棲守(せいしゅ)する者は、寂寞たること一時。
権勢に依阿する者は、凄凉たること万古。
達人は物外の物を観、身後の身を思う。
むしろ一時の寂寞を受くるも、万古の凄凉を取ることなかれ。

~訳~
道徳を守る者は、心寂しい気分となっても、それはその場限りのことで、偉い人にへつらいう者は、永遠に心寂しいものです。
ですから、正しい生き方をしている活人(達人)は、真実を見抜く目で物事を観て、未来の価値を考え、一時の寂しさや悲しさに流されず、一生を深く考えて淡々と生きるべきなのです。
つまり、悔いなく幸せに死にたいなら、日々誠実に生きなさいということ。
言い換えると、活人は真理を知るか、終始一貫した哲学や思想をもたないと、喩え経済的、社会的、身体的に満たされたとしても、生涯に渡り本当の安心感を得て幸せに生き、思い残す事無く幸せに死ぬことは出来ません、ということです。

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