2010年11月20日土曜日

菜根譚(前集2項) ~「利他を一心に思う心」「心重視の生き方を終始一貫」~

菜根譚を時々紹介したいと思います。

今日は前集第2項です。

ベテランになると、小手先のテクニックに走りがちなところがありますよね。

「利他を一心に思う心」
「心重視の生き方を終始一貫」

というキーワードってズッシリきますよね。

【前集2項】
世を渉(わたる)ること浅ければ、点染(てんせん)もまた浅く、事を歴(ふ)ること深ければ、機械もまた深し。故に君子はその練達(れんたつ)ならんよりは、朴魯(ぼくろ)なるにしかず。その曲謹(きょっきん)ならんよりは、疎狂(そきょう)なるにしかず。

~訳~
人生の経験が浅いものは「悪」の染まり方も浅いが、経験豊富になると小細工も上手くなり、悪の染まり方も並大抵ではなくなる。だから、上に立つ者は、世渡り上手になって悪事に手を染める技を身に付けてしまうより、素朴で多少のろまな程度が良いし、現実的な作法技法に忠実であるより、理想や夢を追っている方がよい。
つまり、活人であるためには、頭で考えた小細工やその場限りの考え、小手先で世渡り上手に生きるより、利他を一心に思う心で生きるべきでしょう。
言い換えれば、活人とは、一意専心すれば、誰でも実現できる「心重視」の生き方を終始一貫とする人といえるだろうとおもいます。

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